Notices / Column


お知らせ・コラム

ホーム    >    お知らせ・コラム    >    【比較】EC・通販物流代行の「自社出荷」と「外部委託」の違いとは?コストと効率の分岐点を解説

【比較】EC・通販物流代行の「自社出荷」と「外部委託」の違いとは?コストと効率の分岐点を解説

公開日: 2026年6月11日 更新日: 2026年6月11日

EC・通販物流における自社出荷と外部委託の分岐点は、単なる出荷件数だけでなく、物流業務がコア業務(企画・販促)を圧迫しているか、および「固定費の流動化」によるコスト最適化が可能かどうかにあります。自社の成長フェーズに合わせた運用体制の選択が重要です。

EC・通販事業が成長する一方で、「販促企画に時間を割きたいが出荷作業に追われる」「注文殺到で発送遅延が発生する」といった課題を抱える現場は少なくありません。

出荷規模の拡大に伴い、倉庫の確保やスタッフ採用による固定費負担は重くなります。このまま自社出荷を続けるべきか、あるいは外部委託(物流代行)へ舵を切るべきか、コストと業務効率の両面から見た「最適な分岐点」を客観的に解説します。

忙しい方のための要点まとめ

本記事の主要なポイントを簡潔にまとめました。

  • 自社出荷と外部委託の違い:自社出荷は内製化による柔軟な個別対応が強み。外部委託は専門業者のシステム(WMS)やノウハウを活用した高クオリティな発送が強み。
  • コストの分岐点:自社物流の固定費(倉庫代・人件費等)を、外部委託によって「変動費化(固定費の流動化)」し、売上連動型のコスト構造へ最適化できるタイミング。
  • 効率の分岐点:出荷件数の増加により、売上に直結する「コア業務(販促・企画)」が、出荷実務という「ノンコア業務」に圧迫され始めたタイミング。
  • 検討すべきシチュエーション: ①セール期の出荷波動による配送遅延や誤出荷の発生、②人手不足や採用・管理コストの増大、③事業拡大に伴う倉庫スペースの不足。

EC・通販物流代行における「自社出荷」と「外部委託」の違いとは?

EC・通販物流代行における外部委託(アウトソーシング)とは、商品の入庫から保管、梱包、発送までの物流業務全般を専門業者に委託することです。 これに対して自社出荷(インハウス物流)とは、自社で倉庫やスペースを確保し、スタッフの採用から発送までの実務をすべて内製化して行う運用体制を指します。

事業の立ち上げ初期は出荷数が少なく小回りが利きやすいため自社出荷が一般的です。しかし成長に伴って出荷件数が増加すると、両者の仕組みの違いが業務効率やコスト構造に大きな差を生み出します。

自社出荷は個別ラッピング等に柔軟に対応しやすい反面、すべての実務を自社リソースで賄う必要があります。一方、外部委託では専門事業者の倉庫管理システム(WMS)や最適化されたノウハウを活用できるため、出荷の正確性とスピードを高い水準で維持できる点が大きな違いです。

【比較】自社出荷と外部委託(通販物流代行)のメリット・デメリット

EC・通販事業を拡大する上で、自社出荷の継続か外部委託への切り替えかは重要な選択です。それぞれの一般的なメリット・デメリットをまとめました。

EC出荷を自社で行うメリット・デメリット

EC出荷を自社で行うメリット・デメリット
メリット
急な同梱物の追加や個別ラッピングなど細かな要望に対応しやすい。管理手法が社内に蓄積され、注文変更やキャンセルへも迅速に対応可能。
デメリット
出荷件数にかかわらず倉庫賃料やスタッフの人件費などの固定費が常に発生する。セール期などの注文急増時に配送遅延や誤出荷のリスクが高まり、出荷実務に追われてコア業務(販促・企画)を圧迫する。

通販物流を外部委託するメリット・デメリット

通販物流を外部委託するメリット・デメリット
メリット
保管料や作業費が従量課金となり「固定費の流動化(変動費化)」が可能。物流をプロに任せることで社内リソースを販促等の高付加価値業務に投入できる。専門業者のシステムやリソースにより誤出荷の削減、出荷波動への柔軟な対応が期待できる。

デメリット
同梱ルール変更などイレギュラーな個別対応には調整や追加費用が必要。現場の作業プロセスが見えにくくなり、トラブル時の原因究明にタイムラグが生じるリスクがある。

発送代行を外部委託する「コスト」と「効率」の分岐点

自社出荷から外部委託(物流代行)へ切り替えるべきタイミングは、「コスト構造の変化」と「業務効率の限界」の2つから判断できます。

1. 「コスト」の分岐点:固定費の流動化

自社出荷を続ける場合、通販物流の費用構造は「固定費」の割合が高くなる傾向にあります。

EC・通販物流の固定費

  • 倉庫・作業スペースの賃料:出荷数が少なくても毎月一定
  • 物流スタッフの固定人件費:繁忙期・閑散期にかかわらず発生
  • 在庫管理システム(WMS)の月額利用料

これらは売上の増減にかかわらず毎月発生するため、閑散期には大きなコスト負担となります。一方、外部の発送代行を利用すると、これらのコストが「出荷件数や保管個数に応じた変動費」へと変わります(固定費の流動化)。

一般的に、自社で抱える物流の固定費総額が、外部委託した際の見込み費用を上回り始める、あるいは売上に対する物流コストの比率が適正ラインを超え始めたタイミングが、コスト面における明確な分岐点と言えます。

2. 「効率」の分岐点:コア業務への影響度

物流の業務効率化における基準となるのは、社内リソースがどれだけ「ノンコア業務(出荷・梱包実務)」に占有されているかという点です。

社内リソースに占める「ノンコア業務(出荷・梱包実務)」の割合

  • 想定される状況(現状)
    事業が成長し、月間の出荷件数が一定規模を超え始めると、伝票発行、ピッキング、梱包、配送キャリアとの調整、資材発注といった実務に多くの時間が割かれるようになります。
  • ビジネスへの影響
    その結果、売上に直接直結する「コア業務(商品企画、マーケティング、カスタマーサクセス)」に割くべきスタッフの時間やエネルギーが物理的に圧迫されます。

ノンコア業務の外注によって得られる最大のメリットは、社内リソースをコア業務へ集中させ、事業全体の成長スピードを最大化できる点にあります。コア業務の遅延が売上のボトルネックになり始めたときが、効率面における外部委託の分岐点です。

物流の外部委託(アウトソーシング)を検討すべきタイミング

自社出荷から外部委託(物流代行)への切り替えを検討すべき代表的なシチュエーションは以下の3つです。

物流の外部委託を検討すべき3つのシチュエーション
  • 出荷波動による配送遅延や誤出荷の発生時:
    セール期や年末年始などの注文急増時、限られた人員とスペースではキャパシティオーバーによる配送遅延や誤出荷が増加しクレームの原因になります。物流クオリティの低下が見られ始めたときは検討のタイミングです。
  • 現場の人手不足や管理負担が顕著なとき:
    少子高齢化や「2024年問題」の影響もあり、スタッフの採用・維持は困難です。採用・教育の手間や人件費が膨らんでいる、配送キャリアとの交渉や法改正への対応で管理者の負担が激増している場合は、外部専門ノウハウの活用が有効です。
  • 事業拡大に伴い倉庫スペースが必要なとき:
    取扱商品の拡充や在庫数増加に伴いスペースが手狭になった際、新たに自社倉庫を契約するとなると投資リスク(固定費増大)が伴います。外部委託なら必要なスペースのみを変動費化して確保できます。

まとめ:自社に適した通販物流の選択で事業成長を加速

EC・通販物流における「自社出荷」と「外部委託」は、どちらか一方が完全に優れているというものではなく、自社の事業規模や成長フェーズ、抱えている課題によって最適な選択肢が異なります

小規模で柔軟な顧客対応を最優先したい時期は自社出荷のメリットが大きくなりますが、売上拡大に伴ってコア業務の逼迫や固定費の重荷、出荷波動への対応不足といった課題が生じた場合は、外部委託(物流代行)への切り替えが有効な解決策となります。

自社物流のコスト構造や業務効率に課題を感じている場合は、現在の業務フローとコストを客観的に可視化し、専門的な知見を持つ物流代行会社へ相談・シミュレーションを依頼してみるのが、事業拡大に向けた一般的な第一歩です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 月間の出荷件数がどのくらいになれば外部委託を検討すべきですか?

外部委託を検討する基準は一律の出荷件数だけでなく、自社のリソース状況によります。一般的には、出荷作業や在庫管理(ノンコア業務)に追われ、商品企画やマーケティング(コア業務)に割く時間が減少したタイミングが、効率面における検討の分岐点と言われています。

Q2. 物流を外部委託すると、具体的にどのようなコストメリットがありますか?

自社出荷で発生していた倉庫賃料や固定人件費、システム利用料などの「固定費」を、出荷件数や在庫量に応じた「変動費」へと変換(固定費の流動化)できる点が大きなメリットです。これにより、閑散期のコスト負担を抑え、売主に連動したコスト最適化が可能になります。

Q3. セール時期の急激な注文増加(出荷波動)に自社出荷で対応する限界はどこですか?

限られた人員やスペースで急激な出荷増に対応しようとすると、配送遅延や誤出荷が発生しやすくなります。これらが原因で顧客満足度の低下やカスタマーサポートの逼迫が見られ始めた場合は、自社のキャパシティを超えているサインであり、外部リソースの活用を検討するタイミングとなります。

この記事を書いた人  ベルーナBiz編集部

通信販売大手として40年以上の歴史を持つベルーナにて、自社通販の会員メディア・物流・コールセンターのノウハウを軸に通販EC事業者様向けのBPOサービスを展開する専門チーム。蓄積された膨大な「通販成功ノウハウ」を基に、EC事業者の課題解決に向けたソリューションを提案しています。

CONTACT US

法人専用窓口

03-6699-9045

平日 9:00~18:00 お問合わせフォーム
通信販売のベルーナ ベルーナのお店 Pマーク

top